スポンサーシップ


スポンサーと聞くと、お金を出してくれる人を思い浮かべました。
けれど、このAAにそんな関わりがありそうにもないし・・・・
どうやら、相談をする人らしい。

でも、その人の答えが正しくなかったら、私が困るなあと次に思いました。
ある人にスポンサーをお願いして、私とスポンサーとのスポンサーシップが
始まりました。

最初の頃は、何か文句をつけられるのではないかと、ちょっとビクビクしたり、
ミーティング場で会うと緊張したりしていました。
相談した方がいいなと思っても、なかなか相談できませんでした。
最初に始めた事は、スポンサーへの報告をする練習でした。
報告した時やミーティングで会った時など、時々アドバイスをもらいました。
困り果てて苦しんでいた時、スポンサーに会って話をしていたら、
目から涙がボロボロ出てきたことがありました。
あれほど、人前で泣くのが嫌いな私が泣くなんてビックリ!、
自分の中にあるスポンサーへの信頼を見つけて嬉しかったっけ。
その翌日、特別な話をする訳でもなく、公園を散歩したり、お茶したりして、
半日をスポンサーと一緒に過ごし、温かい気持ちにさせてもらいました。
ある時は、意気揚々とサービスに打ち込んで、話に夢中になっていた私に、
頭から冷たい水を被せるような厳しい言葉が飛んできたこともありました。

スポンサーシップを通して頂いたものは、
当初考えていた正しい判断ではありませんでした。
「信頼」という貴重なプレゼントをもらうことができました。
いつも、スポンサーの言う通りにできた訳ではありません。
言えないことがあった時期もありました。
「罪を憎んでも、人を憎まず」の格言のように、
どんな状態の私であっても、私のしている事に反対をすることはあっても、
私の存在を決して否定しなかったのが、スポンサーでした。

最初から、親密なスポンサーシップが取れるはずはなかったのです。
人と人との関わりですから、当たり前のことですね。
相談に載ってもらったり、一緒にいろいろな時間を過ごしたり、
時には、AAの事で議論をしたりする中で、スポンサーシップは育ちました。
人を信頼することから得る安らぎと喜びを頂いたのです。

だから、スポンサーシップは、私にとって大切な宝物の一つです。
これからは、スポンサーに対して持てるようになった信頼を、
周りのあらゆる人に対して少しでも持てるようにしていきます。
そして、スポンサーシップから頂いたもう一つの贈り物があります。
それは、スポンサーの役割を教えてもらえたことです。
叱られたり、優しくされたり、冷たくされたり、そばにいてくれたり、
答えを聞いたら、はっきりとしたものが返ってこなかったり・・・・
やや欲求不満の思いを抱きながら、スポンサーシップを取っていたある日、
何をしてもらっていたのかを、私ははっきりと気付いたのです。

スポンサーは、必ずしも私に正しい答えを提示してくれた訳ではありません。
でも、いつもしてくれていたことがありました。
それは、なるべく私の状態をニュートラルになるようにしてくれていました。
私がお調子に乗っていた時には、頭から水をかぶせ、
落ち込んで滅入っていた時には、暖かく接してくれました。
私が少しでもまともな選択ができるように助けてくれていたのです。

そして、いつも見守っていてくれたのです。
この時、AAの目的、苦しんでいるアルコホーリックへの手助けは、
何をすることなのかを、はっきり感じる取ることができました。
人それぞれ、スポンサーシップの取り方や、そこから感じることは違うでしょう。
だから、これは一メンバーの経験にしか過ぎません。
ただ、やってみて、それが失敗だと感じることがあったとしても、
その失敗から学べることがたくさんあると思っています。

近頃、私ははっきり思います。
やってみて損することよりも、やらないことで損する事の方が格段に多い!
まずは、試してみませんか。